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ACoS・ROAS・TACoSの計算と利益からの目標設定

2025/11/25

ACoS、ROAS、TACoSの分母の違い、利益率からの目標設定、ゼロ・欠測・帰属遅延の扱いを計算例で解説します。

3つの指標は、どの売上で割るかが違う

指標計算式用途
ACoS広告費÷広告帰属売上×100広告売上に対する費用率
ROAS広告帰属売上÷広告費広告費1円あたりの帰属売上
TACoS広告費÷総売上×100総売上に対する広告費率

ここで広告帰属売上は、広告の計測ルールに基づき広告へ紐づいた売上です。広告によって純増した売上と同義ではありません。総売上はSeller等の原本から同じ市場・商品範囲で取得し、広告売上やNTBを継ぎ足して作りません。

同じデータで計算する

計算用の架空例です。広告費50,000円、広告帰属売上200,000円、総売上原本500,000円とします。

  • ACoS:50,000÷200,000×100=25%。
  • ROAS:200,000÷50,000=4.0。
  • TACoS:50,000÷500,000×100=10%。

ACoSを百分率の数値で扱うならROAS=100÷ACoSです。小数0.25で扱うならROAS=1÷0.25になります。表計算で25と0.25を混ぜないでください。

ACoSROAS
10%10.00
20%5.00
25%4.00
30%3.33
40%2.50
50%2.00

この表は換算表であり、効率の優劣やカテゴリ平均ではありません。

目標は広告前利益から決める

販売価格から仕入、手数料、配送、返品見込など広告以外の変動費を引き、広告前利益率を求めます。税や値引きの扱いは売上と揃えます。

架空例として価格3,000円、変動費1,800円なら広告前利益1,200円、利益率40%です。売上の10%を広告後に残したいなら、目標ACoSは40%−10%=30%。この条件で広告帰属売上100,000円なら広告前利益40,000円−広告費30,000円=10,000円です。

利益率が30%未満なら、ACoS30%は広告後赤字となり得ます。低利益率の商品ほど高いACoSを許容できるという関係ではありません。企業全体の固定費や広告外売上まで含む利益は別に計算します。

TACoS低下から因果を断定しない

総売上が増え広告費が一定ならTACoSは下がります。広告費を削った場合も下がります。季節性、価格、他の集客、商品構成の変化でも動くため、TACoSだけで「広告が自然売上を増やした」とは分かりません。

広告費、広告帰属売上、総売上の三つを別々に表示し、変化を説明します。異なる日付基準や帰属範囲で取得した広告売上は、総売上の厳密な内数にならない場合もあります。総売上から広告売上を引いた差を無条件に自然売上と呼ばないでください。

読み間違えやすい場面

  • ACoSが低いから成功:支出と売上がともに減った可能性がある。利益額を見る。
  • ROASが高いから黒字:利益率を確認しないと判断できない。
  • 当日のACoSが悪いから即除外:注文帰属が後から増える可能性がある。
  • ゼロ売上と欠測が同じ:取得失敗は不明。取得済みゼロなら費用と件数を表示する。
  • 広告ごとの率を平均する:費用と売上を合計してから率を計算する。
  • 他社の平均を目標にする:同じカテゴリでも原価・価格・事業目的が違う。

確認してから次の操作へ

市場、通貨、商品範囲、日付、帰属期間、取得日時を揃えます。成熟した比較期間で差が残るなら、ACoS急上昇の切り分けへ進みます。利益から具体的な入札を試算するには入札計算表を使えます。

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